本日の1Q決算をどう読むか
結論:構造悪化ではないが「無風」でもない| 2027/3期 1Q(4-6月) | 実績 | 前年同期 | 増減率 | コメント |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 4,280百万 | 4,478百万 | ▲4.4% | 大口案件の出荷減が主因 |
| 営業利益 | 339百万 | 484百万 | ▲29.9% | 営業利益率 10.8%→7.9%へ悪化 |
| 経常利益 | 410百万 | 560百万 | ▲26.8% | 営業外収益88百万が下支え |
| 純利益 | 263百万 | 355百万 | ▲25.7% | EPS 43.57円 |
| 通期会社計画 | 営業3,520百万 | - | 据え置き | 修正なし=会社は挽回可能と判断 |
| セグメント | 1Q売上 | 前年比 | 1Qセグ利益 | 前年差 | 評価 |
|---|---|---|---|---|---|
| コンクリート2次製品 | 2,434 | ▲11.6% | 316 | ▲210 | ここだけで減益額の大半。利益率19.1%→13.0% |
| 水門・堰(開成工業) | 913 | +21.9% | 81 | +99 | 前年赤字→黒字転換。大型案件で製造効率改善 |
| 地質調査・土木(大栄開発) | 256 | ▲40.7% | ▲23 | ▲68 | 期首受注残▲38.2%が響く。今期の弱点 |
| 橋梁伸縮装置(中外道路) | 536 | +25.2% | ▲64 | +16 | 赤字幅縮小。受注残+166%で2H回復期待 |
| 点検・補修 | 106 | +93.1% | ▲23 | +14 | 成長分野。規模はまだ小 |
| 情報機器 | 35 | ▲37.6% | 7 | +1 | 非中核 |
| 不動産 | 69 | ▲0.8% | 41 | +1 | 安定。営業利益率60% |
| 合計 | 4,280 | ▲4.4% | 339 | ▲145 | ▲278(コンクリ・地質)+130(その他改善) |
| 四半期別 営業利益(百万円) | 1Q | 2Q | 3Q | 4Q | 通期 | 下期比率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2025/3期 | 478 | 509 | 1,267 | 1,311 | 3,565 | 72.3% |
| 2026/3期 | 484 | 425 | 1,137 | 1,498 | 3,544 | 74.4% |
| 2027/3期 | 339 | 計画471 | 下期計画 2,710 | 計画3,520 | 77.0% | |
2025/3期 13.4%
(前年同期16,765)
(前年同期3,060)
(前年2Q 425)
1Qの営業減益額は145百万円。通期計画3,520百万に対してわずか4.1%です。仮にこの145百万がそのまま通期の未達となるだけなら、EPSは371円→約354円(▲4.6%)。
一方、株価はPTSで2,283→2,180円と▲4.5%下落しました。翌8/6の前場終値は2,230円で、下げの半分を戻しています。
つまり PTSの下げは「1Qの減益をそのまま素直に織り込んだ」水準であり、パニック的なオーバーシュートではありません。逆に言えば「異常な安値で拾える」局面でもない、というのが冷静な評価です。
ただし、①1Qがもともと通期の1割しかない四半期であること、②水門・橋梁・補修の3事業が明確に改善していること、③受注残合計が+4.8%(橋梁は+166%)であること、を踏まえると、下期の挽回シナリオ自体は生きています。
バリュー投資の観点からの割安性
絶対値では明確に割安PTS安値2,180円では5.87倍
(有価証券も含めると4.75倍)
EV/EBITDAは2.50倍
=約23.5億/株価換算387円
| 銘柄 | 株価 | 時価総額 | 予想PER | PBR | 利回り | 予想経常利益率 | 自己資本比率 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| ヤマウHD (5284) | 2,230 | 141億 | 6.00倍 | 1.01倍 | 5.02% | 16.2% | 64.8% |
| ヤマックス (5285) 九州最大手・最も近い競合 | 1,486 | 172億 | 7.5倍 | 1.42倍 | 4.04% | 11.6% | 約40%台 |
| ベルテクス (5290) 業界大手・全国 | 1,342 | 737億 | 14.0倍 | 1.49倍 | 2.98% | 13.9% | - |
| 株価 | 時価総額(自己株除く) | 予想PER | 配当利回り | PBR(1Q末BPS2,214円) | 調整後PBR(2,650円) | 位置づけ |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2,618 | 159億 | 7.05倍 | 4.28% | 1.18倍 | 0.99倍 | 2026/3期の年初来高値 |
| 2,450 | 148億 | 6.60倍 | 4.57% | 1.11倍 | 0.92倍 | ベースシナリオの目標 |
| 2,283 | 138億 | 6.15倍 | 4.91% | 1.03倍 | 0.86倍 | 8/5終値 |
| 2,230 | 135億 | 6.00倍 | 5.02% | 1.01倍 | 0.84倍 | 8/6 前場終値(本レポート基準) |
| 2,180 | 132億 | 5.87倍 | 5.14% | 0.99倍 | 0.82倍 | 8/5 PTS安値/BPS割れ突入 |
| 2,000 | 121億 | 5.39倍 | 5.60% | 0.90倍 | 0.75倍 | 本格的な買い増しゾーン |
| 1,900 | 115億 | 5.12倍 | 5.89% | 0.86倍 | 0.72倍 | 通期▲10%下方修正でも許容される水準 |
| 1,520 | 92億 | 4.09倍 | 7.37% | 0.69倍 | 0.57倍 | 2026/3期の年初来安値(=極端な下値) |
ヤマウの営業利益率は、2019/3期3.6% → 2021/3期7.0% → 2022/3期11.4% → 2026/3期16.7%と一直線に切り上がっています。売上原価率は77%→59%へ18ポイント改善。
これは景気循環ではなく、①価格転嫁の徹底、②持株会社化(2021年4月)に伴う構造改革、③九州の供給者集約による構造変化です。にもかかわらず市場のPERは依然として「利益率3%時代のバリュエーション(5〜7倍)」を当てている。ここが再評価余地の源泉です。
土地含み益・有価証券・現金同等物の精査
推定値を含む| 物件(2026年3月末) | 面積(㎡) | 簿価(百万円) | 簿価単価(円/㎡) | 推定時価単価 | 推定時価(百万円) | 推定含み益 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 本社(福岡市中央区舞鶴3丁目) | 557 | 442 | 794,400 | 1,200,000 | 668 | +226 |
| 福岡工場(福岡市早良区東入部) | 21,583 | 82 | 3,780 | 25,000 | 540 | +458 |
| 北九州工場(福岡県小竹町) | 41,273 | 210 | 5,091 | 10,000 | 413 | +203 |
| 佐賀工場(佐賀市) | 71,460 | 123 | 1,727 | 20,000 | 1,429 | +1,306 |
| 大分工場(大分県臼杵市) | 56,587 | 166 | 2,941 | 8,000 | 453 | +287 |
| 高崎工場(宮崎県都城市) | 86,528 | 162 | 1,870 | 7,000 | 606 | +444 |
| 川南工場(宮崎県川南町) | 80,728 | 238 | 2,945 | 6,000 | 484 | +246 |
| 鹿児島工場(鹿児島県霧島市) | 64,172 | 169 | 2,628 | 12,000 | 770 | +601 |
| 親会社小計 | 422,888 | 1,592 | 3,765 | - | 5,363 | +3,771 |
| 子会社保有土地(連結差分) | - | 761 | - | ×1.5想定 | 1,142 | +380 |
| 連結合計 | - | 2,353 | - | - | 6,505 | +4,152(税前) |
| 時価/簿価倍率 | 含み益(税前) | 含み益(税引後) | 1株あたり | 株価2,230円に対する比率 | 妥当性の目安 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1.5倍 | 11.8億 | 8.2億 | 136円 | 6.1% | 超保守(地方工業地の下落を厚めに見る) |
| 2.0倍 | 23.5億 | 16.5億 | 272円 | 12.2% | 保守ケース |
| 2.8倍(当方推定) | 41.5億 | 29.1億 | 480円 | 21.5% | ボトムアップ積み上げの中立値 |
| 3.5倍 | 58.8億 | 41.2億 | 680円 | 30.5% | 強気(佐賀・霧島の再開発期待込み) |
前期末626百万から+58
=取得原価比で約4.3倍
追加のサプライズ余地は小
上場有価証券は時価評価されているため、684百万円の簿価そのものが既に時価です。つまり「隠れた含み益」はここには存在しません。むしろ着目点は逆で、大株主に福岡銀行(3.66%)・鹿児島銀行(3.22%)・西日本シティ銀行(2.64%)・佐賀銀行(2.15%)と地銀4行が計11.7%を保有していること。政策保有株縮減の潮流下でこれらが売り圧力になるリスクと、逆に自己株取得の受け皿となって1株価値が高まる機会の両面があります。
| 項目(百万円) | 2026/3末 | 2026/6末(1Q) | 備考 |
|---|---|---|---|
| 現金及び預金 | 5,141 | 6,391 | 1Qは3月完工分の売掛回収で季節的に厚い |
| 短期借入金 | ▲3,104 | ▲2,925 | 長期借入金はゼロ(前期に完済) |
| リース債務 | ▲158 | ▲150 | - |
| ネットキャッシュ | +1,879 | +3,316 | 1株あたり 310円 〜 547円 |
| +投資有価証券 | 627 | 684 | 1株113円 |
| 実質手元資産(保守:期末基準) | 2,506 | 4,000 | 1株 423円(株価の19.0%) |
事業性・ニッチトップ性・ストック性
質は高いが「ストック性」は限定的| セグメント | 売上(億) | 構成比 | 営業益(億) | 利益率 | ニッチ性・ストック性の評価 |
|---|---|---|---|---|---|
| コンクリート2次製品 ㈱ヤマウ/大分フジ/熊本ヤマウ | 121.7 | 57.3% | 26.0 | 21.4% | ニッチトップ 九州地盤の最有力。利益率21%は業界異常値で実質的な地域寡占+価格支配力の証左。ただし見込生産で受注残の開示なし=可視性は低い |
| 水門・堰 開成工業㈱(熊本) | 40.0 | 18.8% | 5.6 | 14.0% | ニッチトップ 除塵設備・起伏ゲート等の専業。ストック性◎ 受注残24.1億+保守事業が付随。参入障壁が最も高い |
| 地質調査・土木 大栄開発㈱(佐世保) | 19.7 | 9.3% | 2.2 | 11.3% | 受注型 受注残7.8億(前期比▲38.2%)=今期の逆風要因。技術者依存でスケールしにくい |
| 橋梁伸縮装置 中外道路㈱(神戸) | 20.7 | 9.7% | ▲2.0 | 赤字 | 要注意 のれん3.6億+顧客関連資産2.2億。関西万博の交通規制で発注減。ただし受注残は+166%の18.0億=V字回復の余地 |
| 点検・調査・補修 ㈱ヤマウ/メック㈱ | 8.4 | 3.9% | 2.0 | 23.7% | 構造成長 インフラ老朽化の直接受益。利益率最高。規模が小さいのが唯一の難点 |
| 情報機器 | 1.8 | 0.8% | 0.4 | 20.9% | 金融機関向け。保守収入ありだが非中核・縮小傾向 |
| 不動産 持株会社本体 | 2.8 | 1.3% | 1.2 | 41.9% | 純ストック 大半はグループ内賃貸(2.04億)。実態は「土地の含み益の受け皿」 |
・コンクリート2次製品の営業利益率21.4%は、同業ヤマックス(経常11.6%)を大きく上回る
・重量物ゆえ輸送コストが競争の壁=地理的寡占が成立しやすい典型的ローカル寡占ビジネス
・9社体制でコンクリ・水門・地質・伸縮装置・補修までインフラのバリューチェーンを内製
・M&Aによる事業拡張の実績(開成工業2012、大栄開発2015、中外道路2020)
・低炭素型コンクリート「CNEcon」(高炉スラグ55〜70%置換)で国交省の低炭素工事に適合済み
・会社自身が有報で「九州は過剰供給構造・過当競争」と明記。今の高マージンは資材高の価格転嫁が効いた一時的局面の可能性
・売上の大半が公共事業依存。「中長期的には公共投資の縮減により漸減」と会社が明言
・真のストック(継続課金)収入は水門保守・情報機器保守・不動産のみで全体の5%未満。「ストック性が強い会社」とは言えない
・受注残の開示があるのは3セグメントのみ(合計49.9億=年商の2.4ヶ月分)
市場環境と中期経営計画
追い風は今年から本格化| 指標 | 計画策定時の27/3期目標 | 26/3期 実績 | 27/3期 会社予想 | 評価 |
|---|---|---|---|---|
| 連結売上高 | 220億 | 212.4億 | 222億 | 達成見込み ただし3期ほぼ横ばい=成長性は乏しい |
| 連結営業利益 | 27.5億 | 35.4億 | 35.2億 | 大幅超過 目標を28%上回る。計画の保守性が高すぎた |
| 営業利益率 | 12.5% | 16.7% | 15.9% | 大幅超過 4.2ポイント上振れ |
| ROIC | 10.0%以上 | 13.5% | - | 達成 |
| PBR | 1倍超の定着 | 1.04倍 | 1.03倍 | 辛うじて1倍 東証のPBR改善要請の直接対象からは外れる |
| 年度 | 売上(億) | 営業益(億) | 営業益率 | EPS(円) | 配当(円) | 自己資本比率 | 有利子負債(億) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2019/3 | 241 | 8.6 | 3.6% | 82.0 | 11 | 27.2% | 56.2 |
| 2021/3 | 267 | 18.7 | 7.0% | 203.2 | 42 | 30.2% | 63.7 |
| 2023/3 | 185 | 20.0 | 10.8% | 216.4 | 65 | 40.9% | 47.2 |
| 2025/3 | 228 | 35.7 | 15.6% | 393.6 | 119 | 51.8% | 34.2 |
| 2026/3 | 212 | 35.4 | 16.7% | 363.6 | 110 | 61.2% | 31.0 |
| 2027/3予 | 222 | 35.2 | 15.9% | 371.4 | 112 | 64.8%(1Q) | - |
カタリスト|MBO・TOB・還元強化の現実性
MBOの「財務的条件」は極めて整っている| 株主 | 保有株数(千株) | 比率 | 属性 |
|---|---|---|---|
| アリウェル株式会社(旧・福岡商事、福岡市中央区大名) | 880 | 14.52% | 創業家系の資産管理会社とみられる(2025年12月に商号変更) |
| 株式会社麻生 | 400 | 6.60% | 事業会社(セメント・福岡財界) |
| 株式会社トクヤマ | 400 | 6.60% | 事業会社(セメント大手) |
| 明治安田生命保険 | 325 | 5.36% | 生保 |
| 福岡銀行 / 鹿児島銀行 / 西日本シティ銀行 / 佐賀銀行 | 707 | 11.67% | 政策保有株の縮減対象 |
| 日本カストディ銀行(信託口) / リックス | 234 | 3.88% | - |
| 上位10位 合計 | 2,946 | 48.63% | +自己株式 247千株(3.92%) |
| 評価手法 | 前提 | 1株価格 | 2,230円比 | 妥当性 |
|---|---|---|---|---|
| 市場プレミアム法 | 直近株価(2,230円)+40% | 3,120円 | +40% | 日本のMBOの中央値レンジ |
| EV/EBITDA法 | 4.5倍+ネットキャッシュ | 3,550円 | +59% | 非上場化案件の標準レンジ |
| 調整後PBR法 | 調整後BPS 2,650円×1.3倍 | 3,450円 | +55% | 含み益を織り込んだ純資産価値 |
| PER法 | EPS 371円×10倍 | 3,710円 | +66% | やや強気 |
| 収れんレンジ | - | 3,000〜3,600円 | +35〜+61% | 実現確率は低いが、起きた場合の上振れ幅は大きい |
ダウンサイドリスクの点検
最大の敵は「2Qの追い打ち」| リスク | 影響度 | 発生確率 | 内容と対応 |
|---|---|---|---|
| 2Q(11月上旬)での通期下方修正 | 大 | 30〜40% | 上期計画810百万に対し1Q消化率41.9%(過去は48〜53%)。2Qで単独+10.8%増益が必要。未達なら通期見直しの可能性。想定株価インパクト ▲10〜15% |
| コンクリート事業のマージン反落 | 大 | 中 | 営業利益率21.4%は業界異常値。1Qで19.1%→13.0%へ急落。価格転嫁の一巡+数量減で利益率が15%台に定着すると、通期営業益は28〜30億へ(EPS約300円→PER7.3倍) |
| 中外道路(橋梁伸縮装置)の減損 | 中 | 中 | のれん358百万+顧客関連資産219百万=577百万。2期連続赤字なら減損の論点。ただし取得来累計のセグメント利益(のれん償却前)は15.2億でカバー範囲 |
| 地質調査の受注残▲38% | 中 | 顕在化済 | 1Qで既に営業赤字転落(▲23百万)。通期で1〜2億の減益要因 |
| 流動性リスク | 大 | 常時 | 1日売買代金約7,000万円・出来高3万株。まとまった金額は入るのも出るのも数日かかる。悪材料時のギャップダウンが大きくなりやすい。ポジションサイズで管理するしかない |
| 信用買い残の重し | 小〜中 | 中 | 7/31時点で買い残104.6千株(売り残ゼロ)。発行済の1.7%だが、薄い板に対しては上値の重石 |
| 地銀の政策保有株売却 | 中 | 中 | 4行で707千株=11.67%。放出されれば需給悪化。ただし自己株買いや相対取引で吸収される可能性も |
| 資材・エネルギー価格の再高騰 | 中 | 中 | 会社が有報でリスク明記。セメント・鋼材・輸送費。過去は転嫁できていたが、公共単価の改定にはラグがある |
| 2031年以降の公共投資断崖 | 大 | 長期 | 国土強靱化実施中期計画は2030年度まで。会社自身が「九州の公共投資は中長期的に漸減」と明記。5年超の長期保有では最大の構造リスク |
| 自然災害による自社工場被災 | 中 | 低 | 九州8工場に分散。包括保険付保済。むしろ災害は需要増要因でもある |
①配当:112円が維持されれば、利回り6.0%で1,867円、6.5%で1,723円が理論的な吸収ゾーン。配当性向30%=EPS 373円が前提なので、大幅減益なら減配もありうる点は要注意。
②純資産:1Q末BPS 2,214円。土地含み益(推定480円/株)を加えた調整後BPSは約2,694円。1,900円は調整後BPSの0.71倍で、清算価値に対して明確に割安。
③ネットキャッシュ+有価証券:1株423〜660円。株価2,230円の19〜30%が現金性資産で裏付けられている。
最終評価と行動プラン
結論
1. PER6.00倍・現金調整後5.17倍・EV/EBITDA約2.5倍。絶対値で明確に割安
2. 配当利回り5.02%、減配は2026/3期の1回のみ(減益に伴う機械的なもの)
3. 自己資本比率64.8%・実質無借金。倒産リスクは事実上ゼロ
4. 同業で最も高い利益率なのに最も低いPER/PBRという説明困難な歪み
5. 国土強靱化20兆円強の5か年計画が今期スタート
6. 土地含み益(推定29億円・1株480円)とネットキャッシュが下値を支える
7. MBOの財務条件が揃いすぎている(無料のオプション)
8. 1Qで水門・橋梁・補修の3事業が明確に改善
1. PTSの下落率▲4.5%は減益幅とほぼ等価=オーバーシュートではない(8/6前場は2,230円まで戻す)
2. 上期計画の消化率41.9%は過去比で明確に遅い。11月に第2の下落リスク
3. 増益は7年間ずっとマージン改善由来で、売上は縮小している
4. 真のストック収入は全体の5%未満。「ストック性の強い会社」ではない
5. 1日売買代金7,000万円の流動性リスク
6. 中外道路ののれん577百万の減損可能性
7. 会社自身が「九州の公共投資は中長期漸減」と明記
8. MBO/TOBは材料化ゼロ。期待値に織り込むべきでない
結論:拾う価値はあります。ただし「決算で下がったから買う」のではなく「PER6倍・利回り5%の株を分割で仕込む」という発想が正解です。
理由は3点。
①1Qは通期営業利益の1割しかない四半期で、減益額145百万は通期計画の4.1%に過ぎない。会社が計画を据え置いたのは、下期に7割超を稼ぐ事業構造上、まだ挽回可能と判断しているからです。
②ただしPTSの▲4.5%はその4.1%をほぼ正確に織り込んでいる。つまり「安く放置された」わけではなく「妥当に調整された」。実際、8/6の前場終値は2,230円と下げの半分を戻しており、飛びつく緊急性はありません。
③本当のリスクは11月の2Q。上期計画を達成するには2Q単独で+10.8%増益が必要で、これは1Qのトレンドとは逆方向。ここで下方修正が出れば1,900円前後まであり得ます。
したがって、「2,150〜2,250円(=現値2,230円を含む水準)で1/3、2Q決算を確認してから1/3、1,900円割れの押し目で1/3」という三分割が、リスクに対して最も素直な入り方だと考えます。
確率加重の期待値:1,700×0.25 + 2,450×0.45 + 3,000×0.25 + 3,300×0.05 = 約2,443円。現在値2,230円に対して期待リターン +9.6%(配当5.02%を加えると +14.6%)。下方リスク▲24%に対して上方余地+35〜48%で、リスク・リワードは概ね1:1.5。悪くはないが、飛びつくほど圧倒的でもない、という水準です。
② コンクリート事業の四半期利益率(13%→回復するか)
③ 2027年5月頃の次期中計と還元方針