紹介銘柄の現況|『SaaSは死んだ』の大底は打ったのか——NSSOL・菱友システムズの損益を全公開。現況ランク改定(NSSOL A→B++/菱友 A→A−)とロット調整の作法【紹介銘柄の現況①】
🧑💼 「紹介した銘柄は、紹介して終わりではなく——その後どうなったかも、できるだけフォローして伝えていきたい。買った値段、今の値段、売った株数、残した株数、そして”今いくらの評価か”まで、できる範囲で正直に。今日からそういうシリーズを始める。第一弾は、あの『SaaSは死んだ』騒ぎのド底で拾いにいったIT系2銘柄だ」
このシリーズについて|ランクは”生き物”、だから定期的に改定する
沼田「最初に、このシリーズの約束事を言っておく。うちの現況ランク(A++〜B)は”その株価で買う・持つ妙味”の評価だ。ということは——株価が動けば、割安度も動く。だからランクも動く。紹介時のランクを金科玉条にせず、定期的に現況を点検して改定していく」
💡 バリュー商会のランク運用ルール(全公開)
・A+以上 … 積極的に買い集める ・A/A− … 買い増し〜厚めにホールド ・B帯(B−以上) … 取得・保有の妙味あり。ランクに応じてロットを調整しながらホールド ・妙味ラインはB−。これを割る評価になれば新規は見送り、縮小・売却を検討 ・一部売却はあくまで資金管理(PFバランス調整)の一環=弱気転換ではない。割安が解消されれば全売却も検討
守田「補足すると、この”ロット調整”が肝だ。ランクが上がれば張りを厚く、下がれば薄く。売り買いを当てにいくのではなく、妙味の濃さに応じて資金の置き場所を動かす——資金管理の続きだと思ってくれ」
総況|『SaaSは死んだ』の底値買いは、おおむね利益に
「さて第一弾はIT系。『SaaSは本当に死んだのか?』で書いたとおり、市場がソフトウェア株を一括で叩き売った歪みに乗じて、うちは”深いIT”2銘柄——日鉄ソリューションズ(2327)と菱友システムズ(4685)を仕込んだ。現況はこうだ」
| 現在株価 | 平均取得単価 | 損益率 | 保有株数 | 評価 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 日鉄ソリューションズ | 3,775円 | 3,279円 | +15.1% | 1,100株 | A→B++ |
| 菱友システムズ | 2,929円 | 2,840円 | +3.1% | 2,400株 | A→A− |
夜見「損益を積み上げます。確定益 約44.6万円(NSSOL 900株分)+含み益 約76万円(NSSOL 54.6万+菱友 21.4万)=合計 約120万円。おおむね利益が出ている状態です」
日向(見習い)「120万! 底も打ったんすよね!? じゃあもう全力で買い増し……」
守田「日向、まだだ。売られすぎの大底は”打ったように見える”——そこまでしか言えない。油断できる状況ではない。もう一度底を試しに来るようなら、そこは買い増しを検討する場面だし、逆にこのまま上がるなら、段階的な一部売却を都度検討しながら割安解消まで一定数はホールド——どちらに転んでも作法どおりに動くだけだ」
日鉄ソリューションズ(2327)|900株を利確、A→B++へ
夜見「個別に見ます。まずNSSOL」
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 現在株価 | 3,775円(紹介時3,423円→+10.3%) |
| 平均取得単価 | 3,279円(損益率+15.1%) |
| 保有株数 | 1,100株(当初2,000株) |
| 実現した売買 | 900株を3,775円で売却=確定益 約44.6万円 |
| 含み益 | 約54.6万円(1,100株) |
| 現況ランク | A → B++ に改定 |
待伏「3D Investment Partnersの外圧・防衛策消滅というイベントの筋は、今も生きています。ただ——株価が1割上がった分、“安さの余白”は素直に薄くなった。稼ぐ力対比のディスカウントが縮んだ以上、ランクはAからB++へ下げるのが、うちのルールに忠実な判断です」
「900株の売却は、利食いではなくPFのバランス調整だ。2,000株はこの銘柄の現在の妙味(B++)に対して張りすぎ——だから適正ロットへ戻した。残り1,100株のうち1,000株程度は、割安解消(もしくはイベント決着)までホールドする予定だ。B++はまだ十分”保有妙味あり”の水準だからな」
菱友システムズ(4685)|まだ安い、買い増してA→A−へ
「次に菱友」
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 現在株価 | 2,929円(紹介時2,896円→+1.1%) |
| 平均取得単価 | 2,840円(損益率+3.1%) |
| 保有株数 | 2,400株(当初2,000株) |
| 実現した売買 | 400株を2,830円で追加取得(PFバランス調整) |
| 含み益 | 約21.4万円 |
| 現況ランク | A → A− に改定 |
堀田「防衛・宇宙ITの準独占という中身は何も変わっていない。株価がわずかに上がって割安度が”ほんの少し”薄まった——それを正直にランクへ反映してA−。それでもまだ明確に安い。だからこちらは売らない。買い増し目線を維持する」
「動くとすれば上だ。3,260円程度まで上がれば、PFのバランス調整として一部売却を検討する。逆にここから売られる局面があれば、A−の妙味に対してロットを厚くするチャンスと見る」
日向「あれ、NSSOLは売って、菱友は買い増し……同じSaaS底値買いなのに、逆のことしてるんすね?」
「そこがこのシリーズで一番伝えたいことだ、日向。2銘柄の”妙味の濃さ”が変わったから、資金の置き場所を変えた——それだけ。NSSOLは+10%上がって妙味が薄まり(B++)、菱友はほぼ動かず妙味が濃いまま(A−)。なら薄くなった方から濃い方へ資金を寄せる。売った・買ったに意味があるんじゃない。ランクとロットの対応を守ることに意味がある」

まとめ|“当てる”より”整える”
「現況を整理する」
| 論点 | 現況 |
|---|---|
| 損益 | 確定益+含み益で約120万円=おおむね利益 |
| 相場観 | 売られすぎの大底は打ったように”見える”が、油断はしない |
| 下に行けば | 底を試すなら買い増しを検討(特に菱友) |
| 上に行けば | 段階的な一部売却を都度検討しつつ、割安解消まで一定数ホールド |
| ランク改定 | NSSOL A→B++(+10%で割安度縮小・900株利確)/菱友 A→A−(まだ安い・買い増し) |
💬 沼田課長より 「一部売却は、勝ち逃げでも弱気でもない。資金管理の一環だ。割安が解消されれば全売却も検討するし、株価が下がって妙味が戻れば、また厚くする。現在株価が変われば割安度が変わる。だから現況ランクは定期的に改定するし、ランクに応じてロットを調整する。B−以上は妙味あり、A+以上は積極的に買い集める——この当たり前を、実際の損益と株数を晒しながら続けていく。当てにいくな、整えにいけ。次回の現況報告も、この調子で正直にやる」
次回:紹介銘柄の現況②(北里・神栄)——上がっても、まだまだ安い 関連:SaaSは本当に死んだのか?(仕込みの背景)/日鉄ソリューションズ(2327)紹介記事/菱友システムズ(4685)紹介記事





