🏢 バリュー商会とは

🚀 資産推移は
バリュー商会の成績です

口座の残高
2026年9月末時点
4,423万円
1億
02億
資産推移チャート

📅 画面は2026年9月末に撮影

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🧑‍💼 筆者

沼田課長
沼田課長
課長・プレイングマネージャー
野村信用を活用したバリュー株×TOB待ち伏せ戦略。TOBヒット20件超。【目標】4,308万円 → 2億円(2030年)

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📝 更新状況

🎯 TOBヒット実績

20件
上場廃止ヒット
上場維持含む合計 30件超
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銘柄分析
日本精機 (7287)
二輪メーター世界首位×TOPIX新規採用×3年総還元103%。ただしPBRは5年レンジの上寄り
3年保有想定の 期待価格
2,988円
現在比 +16.4%
シナリオが大きく崩れない限り保有継続 — 崩れた場合は売却を検討
現在株価
2,568円
2026/10/10時点
3年期待価格
2,988円
期待リターン
+16.4%
最大下落
▲64%
修正PBR
0.59倍

日本精機(7287)|TOPIXに新しく入る35銘柄で、PBR1倍を割っていたのは2社だけ——二輪メーター世界首位、100億円の自社株買いと500億円の買収のあとで数え直す【B++・PBR0.59倍】


🦎 「課長。TOPIXに新しく入る35銘柄の一覧が出ました。全部並べたら、PBR1倍を割っている会社が2つだけあります」

沼田「10月7日の公表だな。どこだ」

日向(見習い)「日本精機とJトラストです。日本精機は二輪車のメーターで世界首位。指数に入るなら連動する資金が買いますよね。それでまだ安いなら、と思って」

待伏「イベント担当の待伏です。開く前に一つ。この会社は、8月に出た四半期決算のあとで姿が変わっています。6月末の数字だけで採点すると読み違えます」


📅 3週間に起きた3つのこと

日付出来事中身
9月18日自己株式の買い入れ361万株(発行済みの6.27%)を2,764円で。約100億円
10月1日東洋電装を完全子会社化取得額498億円。全額を借入で調達
10月7日TOPIXへの新規採用が公表実施は10月30日

待伏「順番に行きます。まず自社株買い。会社は『3年間の純利益の合計に対して総還元性向80%』を公約していました。9月の1回で、3年の合計は103%になっています」

日向「公約を超えたんですか」

待伏「超えました。前の期に20億円の枠を決議して1株も買えなかった分を、まとめて実行した形です。買えなかった理由を会社は『インサイダー取引規制への抵触を回避する観点から』と説明しています。買収の交渉と時期が重なっていました」

夜見「財務分析担当の夜見です。その結果を貸借対照表で見ます」

項目6月末の決算出来事のあと(概算)
株数(自己株式を除く)5,748万株5,387万株
1株純資産4,063円4,150円
現金・流動の金融資産 − 借入金+448億円▲158億円

夜見「6月末には約448億円のネットキャッシュがありました。いまの時価総額1,502億円の約3割にあたります。それが、いまは借入のほうが多い計算です。東洋電装が持っている現金や借入金は開示がないので、ここには入れていません」

沼田「現金を持っているから安い、という株ではなくなったわけだ」


水車小屋のある川で、石造りの水門を指し棒で示すビーバーの堀田
🦫 堀田独占 ——水をせき止めているのは、どこか

🏍️ 稼いでいるのは二輪

堀田「モート担当の堀田だ。セグメントを見れば、この会社の形は一目で分かる」

セグメント(2026年3月期)売上収益営業利益
四輪車用計器(HUDを含む)1,743億円▲17.9億円
二輪車用計器823億円95.6億円
自動車販売270億円13.3億円
そのほか3事業329億円10.0億円

堀田「二輪車用計器は営業利益率11.6%。3年前の519億円から823億円まで伸びた。インド、アセアン、ブラジルだ。1959年にスーパーカブ用のメーターを受注してからの商売で、振動と雨と埃に耐える作りが効いている」

日向「四輪は赤字なんですね。ヘッドアップディスプレイも世界首位って書いてあるのに」

堀田「そこがこの会社の難しいところだ。HUDは年210万台を作って世界首位だが、四輪の部門は3期続けて営業赤字だ。中国で日系と欧州系の自動車メーカーが売れなくなり、欧州の拠点は35.8億円の赤字を出している。首位であることと儲かることが、四輪ではまだつながっていない」

夜見「全社のROEは3.7%です。会社の目標は今の中期計画で5%、2030年3月期に8%。PBR1倍の早期達成も掲げています」


🤝 500億円の買い物

待伏「10月1日に買った東洋電装は、四輪と二輪のスイッチを作る非上場の会社です」

項目数字
取得額498億円(時価総額の33%)
売上高(2025年3月期)1,000億円
営業利益25.3億円(利益率2.5%)
純資産513億円
ホンダ向けの売上比率80%超

夜見「純資産とほぼ同じ値段で買っています。単純に足すと、売上は4,200億円、純利益は利息を引いて約122億円。1株利益は約226円で、PERは13.8倍から11.4倍に下がる計算です。会計基準の違いや統合の費用は入れていない、私たちの概算です」

守田「リスク管理担当の守田だ。足し算の裏側も見ておく。ホンダグループ向けの売上は、いまが30%。東洋電装を足すと約41%になる。資金は三菱UFJ銀行から500億円、期限は1年だ。長期への借り換えはこれからになる」

日向「メーターとスイッチで、表示と操作の両方を持つんですね」

守田「会社の狙いはそうだ。ただ、相乗効果の数字は『買収手続きの完了後に検討を開始する』とある。まだ紙の上にもない」


ドル建て鷹の全身イラスト
ドル建て鷹、会議に参加。

🦅 乱入|ドル建て鷹「指数の買いなら、もう終わってるぞ」

ドル建て鷹「聞こえたぞ。TOPIXに入るから買われる? そのルールは2年前に公表されてる。海外の資金はとっくに先回りして、もう売る側に回ってる頃だ」

日向「鷹さん……でも、連動する資産は160兆円って」

鷹「全部が同じ日に買うと思うのか。素人の計算だな」

墨田「AIバックチェック担当の墨田です。鷹さんの言う先回りは、値動きで確かめられます。35銘柄を、基準日の8月末から公表前日までで並べました」

銘柄8月末からの値動きPBR(公表前日)
AIメカテック+41.9%11.2倍
フェローテック+30.3%2.0倍
Jトラスト+13.7%0.6倍
日本精機+2.9%0.68倍
西川ゴム工業▲9.9%1.4倍

墨田「先に大きく買われたのは、もともと売買が活発な銘柄でした。日本精機は基準日からほとんど動いていません。公表日の終値も2,825円です」

鷹「動いてないのは、誰も欲しくないからだろう」

夜見「需要のほうを数えます。JPXの資料では、TOPIXに連動する資産が約160兆円、構成銘柄の浮動株時価総額が775兆円。割ると約2割です。日本精機に当てはめると126〜249億円で、1日の売買代金5.2億円の24〜48日分になります」

鷹「……思ったより多いな」

守田「鷹の言い分も半分は正しい。この数字は割り算で、値上がりの幅ではない。160兆円の全部が指数どおりに買うわけではないし、10月30日を過ぎれば買いは止まる。浮動株の比率も、JPXが使う数字ではなく、うちが大株主から置いたものだ」

鷹の茶々から、指数の採用を材料にするときの確認項目として残したのは3つです。

  • 基準日から公表までに、すでにどれだけ上がったか(日本精機は+2.9%)
  • 買い需要は売買代金の何日分か(概算で24〜48日分)
  • 実施日のあとに残る理由があるか(指数の買いは10月30日で終わる)

🏷️ 値札と採点

河内「安さ担当の河内です。指数の話を外して、値札だけを見ます。10月9日の終値2,568円で、PBRは0.59倍、PERは13.8倍、配当利回りは3.50%です」

河内「1倍は割れていますが、1年前のPBRは0.3倍前後でした。直近5年のレンジは0.22〜0.72倍で、いまはその上寄りです。土地は長岡の工場用地で、含み益は数えていません。持っている株は時価で帳簿に載っています」

軸点ひとこと
🦦 安さ11倍割れだが5年の高値圏。隠れた資産は数えられない
🦉 財務2自己資本比率67.6%。ただし500億円のつなぎ融資
🦫 モート2二輪メーターとHUDで世界首位。四輪は赤字
🐊 触媒3総還元80%の公約を実行、持ち合い解消、TOPIX採用、来年5月に新中計
🐝 インカム2配当は50円→80円→90円。利回り3.50%
🦞 リスク1ホンダ向けが約4割へ。買収の統合はこれから
確度1118点満点

夜見「上値は規則どおり、1株純資産4,150円に直近5年のPBRの高値0.72倍を掛けて2,988円。いまの株価から+16.4%です。下値は過去の最安のPBRで913円、▲64%です」

日向「触媒は満点なのに、ランクはB++ですか」

沼田「そうだ。会社が変わる材料は揃っている。ただ、株価はこの1年でその分をもう払っている。うちの物差しは、過去のレンジのどこにいるかで幅を決める。上寄りにいる株は、材料が良くても幅が出ない」

株価幅ランク
2,568円(いま)小B++
1,743円中B++
1,431円大A-

大きな砂時計のそばで報告書を読むワニの待伏と、隣でそわそわしている日向
🐊 待伏静江 ——急いでいるのは、たいてい相手のほう

🔭 3年後の3ケース

ケース前提3年後の株価配当込み
ベア(25%)四輪の赤字が続き、買収の効果が出ない。PBR0.35倍1,474円(▲43%)▲32%
ベース(50%)今期予想に東洋電装の利益が少し乗る。PBRは10月上旬の0.68倍のまま3,036円(+18%)+29%
ブル(25%)ROEが7%前後に上がり、同業並みのPBR0.88倍4,104円(+60%)+70%

墨田「確率で均すと2,912円、配当を足して3年で+24%です。配当は90円の据え置きで3年分を置きました。確率と1株利益は私たちの置きで、会社の計画ではありません」

守田「上に行くには、買収した会社を含めて利益率が上がる必要がある。その数字が最初に出るのは、来年5月の新しい中期計画だ」


📋 まとめ

見るところ数字
事業二輪車用計器(売上823億円・利益率11.6%)とHUDで世界首位。四輪は3期連続の営業赤字
値札株価2,568円・PBR0.59倍・PER13.8倍・利回り3.50%
6月末のあと自社株買い約100億円、買収498億円(全額借入)。ネットキャッシュは借入超過へ
還元3年累計の総還元性向103%(公約80%)。次の方針は2027年5月の新中計
TOPIX10月30日に新規採用。買い需要は概算126〜249億円(売買代金の24〜48日分)
採点B++(幅・小/確度11点)。上値2,988円・下値913円
幅が変わる株価1,743円で「中」、1,431円で「大」

日向より 「『指数に入るのに安い』と思って開いたら、安かったのは1年前でした。会社は現金を使い切って、買収と還元に踏み出しています。材料の良さと値札の安さは別々に数える、というのを今回は表で確かめました」


📊 完全版レポート(タブ式・11章)

日本精機(7287)統合投資分析レポート——6月末と出来事のあとの貸借対照表、セグメントと地域別の業績、東洋電装を足した概算、総還元の内訳、TOPIXの買い需要の計算、3年後の3ケース、採点の根拠と下値の置き方、検算メモまで。

免責事項:本記事は投資助言ではありません。特定銘柄の売買を推奨するものではありません。株価・指標は2026年10月9日終値時点(株探の確定値)です。財務は2027年3月期第1四半期決算短信(2026年6月末・IFRS)に、9月の自己株式取得と10月の東洋電装の株式取得を反映した当商会の概算で、東洋電装の資産・負債は含みません。業績・セグメント・還元方針・世界シェアの記述は会社の決算説明会資料と有価証券報告書、買収・借入・自己株式・TOPIX採用は適時開示、TOPIXの定期入替はJPX総研の公表資料によります。ランク・上値・下値・3年後の3ケース・東洋電装の単純合算・指数連動の買い需要(連動資産と浮動株時価総額の割り算、浮動株比率の置き)は当商会の計算で、将来の株価や会社の計画を示すものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。

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