🏢 バリュー商会とは

🚀 資産推移は
バリュー商会の成績です

口座の残高
2026年8月時点
4,308万円
1億
02億
資産推移チャート

📅 画面は2026年8月に撮影

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🧑‍💼 筆者

沼田課長
沼田課長
課長・プレイングマネージャー
野村信用を活用したバリュー株×TOB待ち伏せ戦略。TOBヒット20件超。【目標】4,308万円 → 2億円(2030年)

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📝 更新状況

🎯 TOBヒット実績

20件
上場廃止ヒット
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銘柄分析
フクビ化学工業 (7871)
断熱材シェア1位×値上げの効き×清原式1.18倍
3年保有想定の 期待価格
1,258円
現在比 +24%
シナリオが大きく崩れない限り保有継続 — 崩れた場合は売却を検討
現在株価
1,012円
2026/9/23時点
3年期待価格
1,258円
期待リターン
+24%
最大下落
▲36%
修正PBR
0.48倍

フクビ化学工業(7871)の株価はなぜ安い?|PBR0.48倍・自社株買い・ネットキャッシュを検証


🦦 「割安発掘担当の河内です。21社を4つの物差しで測ったとき、全部通ったのは1社だけでした。今日はその会社の中身を開けます」


🧾 第1章|値札

📐 フクビ化学工業(7871・東証スタンダード/名証メイン) ・株価 … 1,012円(2026年9月18日終値、株探の確定値) ・時価総額 … 209億円(自己株を除く1914万株なら194億円) ・PBR 0.48倍 / PER 10.2倍(会社予想)/ 予想配当利回り 3.06%(年31円) ・清原式ネットキャッシュ比率 … 1.18倍 ・自己資本比率 72.5%、借入金0.97億円・リース8.47億円に対し、現預金111.9億円(6月末) ・52週 … 高値1,347円・安値846円のうち 33% の位置

※ 2026年9月21日〜23日はJPXの現物市場が休業のため、9月18日終値が公開日時点の直近確定値です。

夜見「財務分析担当の夜見です。清原式が1倍を超えるというのは、流動資産から負債を全部返しても、時価総額より多く残るという意味です。工場も、ブランドも、取引先も、おまけで付いてくる値段になっています」

日向(見習い)「そんなにいい会社なら、なんで安いんすか」

夜見「ROEが4%台だからです。会社自身が株主資本コストを9%前後と置いていて、それを大きく下回っている。安いのには、はっきりした理由があります」


📮 第2章|8月10日に起きたこと

待伏「待ち伏せ担当の待伏です。この会社でいちばん大事な日付です」

📮 2026年8月7日〜10日 ・8月7日 … 自己株式の取得を決議。東証の立会外取引(ToSTNeT-3)で、上限65万株・1株993円(前日終値) ・8月10日 … 65万株を取得、総額6億4,545万円。自己株を除く発行済株式の3.27% ・同じ8月10日を義務発生日として、三井化学の保有が8.97%→6.12%(変更報告書)

待伏「持ち合い株の売りは、ふつうは市場に出ます。出れば株価は重くなる。それを会社が引き取った。売りたい株主と、買いたい会社を、立会外でつないだ形です」

堀田「モート担当の堀田だ。持ち合いはまだ残っている。3月末の名簿で長瀬産業が11.9%、三井物産プラスチックが4.8%。同じ形がもう一度来るかどうかが、この会社の見どころになる」

墨田「AIバックチェック担当の墨田です。会社の計画も確認しました。2025年3月の『企業価値向上2030』で、政策保有株の縮減20億円と自己株取得10億円を掲げています。今回の6.45億円は、その計画の中の一手です。思いつきではありません」


机に置いたダムの模型を指し棒で説明する堀田と、メモを取る日向
🦫 堀田独占 ——模型を作ってきました。これが参入障壁です

🧱 第3章|何で稼いでいる会社か

堀田「福井の樹脂の会社だ。見切りや巾木のような内装の細い部材を、押出成形で70年つくってきた。売上の約6割が建材になる」

堀田「ニッチの裏付けは、会社ではなく福井県が書いている。県の紹介ページに『乾式の断熱パネルでは国内シェアナンバーワン』とある。証券サイトの『最大手』とは重みが違う」

夜見「第1四半期の中身です」

セグメント売上高前年同期比営業利益前年同期比
建材64.7億円+5.9%10.1億円+17.2%
CSE(住設OEM・床材など)27.6億円+8.5%1.2億円▲18.5%
精密(車載向け部材など)7.9億円+121.7%1.6億円+337.7%
グローバル9.0億円+5.2%▲0.1億円赤字縮小

夜見「会社全体では売上107.8億円(+11.9%)、営業利益5.52億円(+43.8%)。通期の営業利益予想は22.5億円で、前期から+29.8%です」

堀田「伸びの芯は、フェノール断熱材の『フェノバボード』だ。第1四半期は+26.7%。在来の断熱に外側からもう一層足す『付加断熱』で採用が増えている。2025年4月から新築の全てに省エネ基準への適合が義務になったのも追い風だ」

守田「リスク担当の守田だ。ここは割り引いて聞け。4月20日に、旭化成建材が同じフェノール断熱材のネオマフォームの受注を一時止めた。中東情勢で注文が殺到したからだ。こぼれた注文がフクビに流れた分がある。そして旭化成建材は7月末に受注の再開を発表している」

夜見「短信にも『駆け込み需要』と書いてあります。1四半期の伸びを、そのまま巡航速度だと思わないことです。CSEは値上げが原料高に追いつかず、減益でした」

日向「CSEは値上げしても駄目だったんすよね。値上げって、そんなに効くもんなんすか」

夜見「効きます。ここは営業利益率が5%台の薄い会社です。過去4期は4%前後でした。薄いほど、価格の1%は利益では2割に化けます」

製品価格の引き上げ(売上比)営業利益への上乗せ営業利益率
+1%+4.3億円(+19%)6.3%
+2%+8.6億円(+38%)7.2%
+3%+12.8億円(+57%)8.2%

※ 会社予想(売上428億円・営業利益22.5億円)に対し、数量と費用が変わらないと置いた単純計算です。

堀田「建材はすでに通している側だ。第1四半期の粗利率は37.5%から37.9%へ上がった。原料高を値上げが上回ったということだ。短信も増益の主因を『迅速かつ適切な価格転嫁』と書いている。同じ四半期に、CSEの粗利率は14.5%から12.3%へ落ちた。通る商品と通らない商品が、はっきり分かれている」

堀田「差は立場だ。乾式の断熱パネルで国内シェア1位、しかも付加断熱という工法の中に組み込まれた部材は、値段だけでは切り替えにくい。売上の6割を占める建材が、値決めの側に立っている」

守田「逆も言っておく。薄いということは、吸収できなかったときも同じ速さで利益が消えるということだ。CSEがその見本だ」

沼田「数量で跳ねる会社ではない。売上は4期つづけて396億から406億の間にいる。だが値札を1%動かせる会社で、今期はそれを実際にやっている。安さの次に見るのは、そこだ」


🧮 第4章|当商会の物差しで採点する

墨田「ここからが本題です。当商会のランクは幅(上値と下値の比)×確度(6軸・18点)の掛け算で決まります。足し算ではありません」

河内「上値は、資産で置きます。1株の実質純資産2,063円に、この会社のPBRの上限0.61倍(IRBANKのレンジ上限)を掛けて1,258円。+24%です。成長は織り込みません」

墨田「補足します。会社資料の決算期末ベースだと、PBRの上限は0.5倍です。そこで置けば上値はほぼありません。逆に今年4月の高値は0.67倍でした。置き方で上値は+2%から+37%まで動きます。今回は真ん中の0.61倍を採りました」

夜見「下値は、株価より下にある候補から、いちばん深いものを採ります」

下値の候補株価いまからの距離
52週安値846円▲16%
床(1株あたり金融資産)801円▲21%
PER下限×会社予想EPS(採用)649円▲36%

夜見「浅い床を採りたくなりますが、採りません。下値を甘くすると、比が水増しされるからです。649円で▲36%」

河内「+24%を▲36%で割って、非対称比は0.68。幅は『小』です」

日向「え、小さいじゃないっすか。じゃあ評価は低いんすね」

墨田「そこで確度です。6軸を見ます」

軸点根拠
🦦安さ2PBR0.48倍で0.5倍以下。ただし中身は現金5割・有価証券4割の混合で「預金型」ではない。修正NCRは112%
🦉財務3自己資本比率72.5%、借入0.97億円・リース8.47億円に対し現預金105億円(取得後)でネットキャッシュ
🦫モート2福井県が「乾式の断熱パネルでは国内シェアナンバーワン」と紹介。付加断熱工法への採用拡大=工法に組み込まれる。ただしROIC3.4%は資本コスト9%に届かず、堀が数字に出ていない
🐊触媒3三井化学の変更報告書(8.97%→6.12%、義務発生日2026/8/10)と同日のToSTNeT-3で65万株(3.27%)取得。持ち合い解消が「すでに動いている」
🐝インカム3利回り3.06%(年31円)に加え、累進配当と配当性向30%以上を原則とする方針(会社資料)。配当性向31%、利益率は改善中で減配フラグなし
🦞リスク11日平均約5,000株(約500万円)で流動性が薄い。支配株主はいない(創業家系で約16%)

墨田「合計14点で、確度は『高』。幅が小で確度が高ければ、当商会の表ではA−です」

沼田「当商会のランクは、上がりやすさではなく下がりにくさを測っている。この会社は大きく跳ねる形ではないが、財務と還元と触媒がそろっていて、崩れにくい。A−はその意味だ」

墨田「念のため振ってみました。到達PBRを期末の上限0.5倍まで下げても、4月の高値0.67倍まで上げても、下値を浅い床(▲21%)に替えても、ランクはA−のままです。幅がどう置いても『小』か『中』に収まり、確度が高いからです。モートとリスクを両方1点下げたときだけ、B++に落ちます」

日向「じゃあ、項目ごとに点を付けて平均するやり方とは、何が違うんすか」

墨田「通信簿のように項目ごとへ点を付ける測り方だと、収益性の低さを総合から引き、薄い流動性でもう一度引くことになります。当商会は、収益性を上値の置き方に、流動性をリスク軸に入れて、二重には引きません。どちらが正しいというより、測っているものが違います」


会議机を囲む沼田と日向のところへ、テック番長と全世界坊主が割り込んできている場面
🦍 テック番長 + 🧘 全世界坊主 ——今日も、茶々を入れに来た

🧘 第5章|乱入——「その安さは、正しい値段だ」

オルカン教祖「市場は正しいのです。ROE4%で資本コストが9%なら、PBR0.5倍は適正価格。安いのではなく、正しく安いのです」

夜見「半分は、そのとおりです。ROEが4%台のまま資本コストが9%前後なら、理屈の上の適正PBRは0.5倍前後になります。いまの株価は、現状維持の値段としてはだいたい合っている」

オルカン教祖「では、買う理由はありませんね」

夜見「現状維持なら、です。この会社は、2028年3月期にROE6%以上を目標に掲げています。そこに近づくか、持ち合い株の売りを自社株買いで吸収し続けて株数が減るか。どちらかが起きたとき、正しい値段のほうが動きます」

沼田「教祖の言うことは、そのまま見張る数字になる。ROEが6%に向かって動いているか。動いていないなら、この値段は正しいままだ」


🦞 第6章|割り引くところ

守田「悪いほうを並べる」

この会社のリスク ・流動性 … 1日の売買高は平均約5,000株、金額で約500万円。まとまった売買は値段を動かす ・低ROE … ROE4%台、ROIC3.4%。会社自身が株主資本コストを9%前後と置いている ・過去 … 2006年に架空取引が発覚し、監理ポストに割り当てられた(同年7月に解除)。創業家の資産管理会社・八木熊が筆頭株主で、仕入などの関連当事者取引がある ・投資 … フェノバボードの第2工場(福井県内、投資規模36.5億円)の立ち上げ。需要が一巡すれば償却が利益を削る ・本業の市場 … 新設住宅の着工は減り続けている。汎用の内装部材は戸数に連動する

レバナス小猿「ちょっといいですか。1日500万円って、ボクの1回の注文で値段が動いちゃいますよ。そんな株、持ってて大丈夫なんですか」

守田「だから量を決めてから入る。A−の上限はポートフォリオの4%。いまの商会の規模なら約1,797株だ。1日の売買高の2割ずつ売るとして、売り切るのに約1.8日。これなら降りられる」

レバナス小猿「たった4%ですか!」

守田「たった4%だ。降りられない量を持つのは、投資ではなく人質だ」


光る贈り物の箱に手を伸ばす日向を、チェックリストを持った守田がはさみを上げて止めている場面
🦞 守田退三 ——手を伸ばす前に、確認することがあります

🧭 第7章|置き方

沼田「当商会はこう置く」

🧭 当商会の置き方 ・上限はポートフォリオの4%。一度に買わず、指値で分ける ・11月の中間決算で、建材の伸びが駆け込みの反動で崩れていないかを確かめてから足す ・ROE6%への道筋と、持ち合い株の売りを自社株買いで受け止め続けるかを、決算ごとに見る

🔎 次の決算で見るところ ☐ フェノバボードが2桁の伸びを保っているか(競合の受注再開のあとで) ☐ 建材の営業利益が、駆け込みの反動で減益に転じていないか ☐ 建材の粗利率が37%台を保てているか(値上げが通り続けているか) ☐ CSEで値上げが原料高に追いついたか ☐ 長瀬産業・三井化学・三井物産プラスチックの保有が、自社株買いと同時に減っているか ☐ ROEが6%に向かって動いているか

日向「教祖と小猿のおかげで、見張る数字がはっきりしたっすね」

沼田「安いことは、それ自体が武器だ。この会社はそのうえで、会社のほうから動き始めた。そこに4%を賭ける」


📊 詳細分析レポート(完全版)

フクビ化学工業(7871)完全版レポート——NAV・土地含み益の拠点別推計・SOTP・MBO試算まで、検算メモつきで載せています。

関連:ネットキャッシュ比率が高い21社を清原式で測り直した/2026年12月31日という期限(ミニマムタックス)/「下値が堅い」とは、誰が買ってくれるかの話だ

免責事項:本記事は投資助言ではありません。特定銘柄の売買を推奨するものではありません。株価・指標は2026年9月18日終値時点(株探の確定値)。貸借対照表は2027年3月期第1四半期決算短信(2026年6月末)、自己株式の取得は同社の適時開示(2026年8月7日・10日)、三井化学の保有比率は変更報告書(義務発生日2026年8月10日)、株主還元方針は同社の個人投資家向け説明資料(2025年8月)、シェアの記述は福井県の紹介ページ、競合の受注停止・再開は旭化成建材の発表と業界紙の報道によります。PERの長期レンジはIRBANKによります。2006年の件は報道等の公開情報に基づきます。ランクは当商会の採点方法(6軸×非対称比)による判断で、将来の株価を保証するものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。

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