🏢 バリュー商会とは

🚀 資産推移は
バリュー商会の成績です

口座の残高
2026年8月時点
4,308万円
1億
02億
資産推移チャート

📅 画面は2026年8月に撮影

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🧑‍💼 筆者

沼田課長
沼田課長
課長・プレイングマネージャー
野村信用を活用したバリュー株×TOB待ち伏せ戦略。TOBヒット20件超。【目標】4,308万円 → 2億円(2030年)

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📝 更新状況

🎯 TOBヒット実績

20件
上場廃止ヒット
上場維持含む合計 30件超
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銘柄分析
テーオーシー (8841)
都心5.8万㎡・含み益1,299億円
3年保有想定の 期待価格
1,298円
現在比 +29.8〜+32.8%
シナリオが大きく崩れない限り保有継続 — 崩れた場合は売却を検討
現在株価
1,000円
2026/9/10時点
3年期待価格
1,298円
期待リターン
+29.8〜+32.8%
最大下落
▲20.0%
修正PBR
0.45倍

銘柄紹介|テーオーシー(8841)— 1,891億円の不動産を、378億円で買っている計算になる。ただし19年間、そのディスカウントは閉じていない【EV÷不動産時価20.0%/修正NAV2,202円に対し株価1,000円/大谷家52%】


🧑‍💼 「今日は値段の付き方が極端な会社だ。先に結論の数字だけ言う」

沼田「この会社が持っている不動産の時価は、1,891億円だ。会社自身が有価証券報告書に書いている数字だな」

日向「はい」

沼田「その不動産を、市場は378億円で値付けしている」

日向「……2割ですか」

沼田「20.0%だ。現金と有価証券を差し引いた、事業そのものの値段がそれしかない」

日向「それ、なんで放置されてるんですか」

沼田「いい質問だ。放置されて19年になる。今日はその『なぜ』のほうが本題だ」


🏢 第1章|1,000円を分解する

河内「割安発掘担当の河内です。テーオーシー(8841)、東証スタンダード、2026年9月9日終値1,000円。1967年設立の東京卸売センターを起源とする不動産賃貸会社です」

河内「先に株数の整理をします。発行済93,849,352株から自己株5,631,869株を引いた88,217,483株が実数です。時価総額は882億円、株探などの発行済ベース表示では938億円になります」

夜見「財務分析担当の夜見です。ここから、事業に払っている金額を取り出します」

🧮 実質EVの計算(2026年3月期末BS・株価1,000円) ・時価総額 … 882.2億円 ・△ 現金及び預金 … 311.5億円 ・△ 投資有価証券 … 273.6億円 ・+ 有利子負債 … 9.0億円 ・+ 長期預り保証金 … 72.2億円 ・実質EV = 378.3億円

夜見「これを、会社が開示する賃貸等不動産の期末時価と比べます」

📐 EV ÷ 賃貸等不動産時価 = 378.3億円 ÷ 1,891億円 = 20.0%

日向「……1,891億円の不動産が、378億円で」

河内「別の切り方もします。現預金311億円と投資有価証券274億円から有利子負債9億円を引いたネット金融資産は、1株653円です」

河内「株価1,000円のうち653円が金融資産。不動産事業に払っている値段は、実質347円しかありません」

夜見「自己資本比率85.2%、実質無借金です。長期借入金は当期に完済しています」


川辺で虫眼鏡をのぞきこみ、石のあいだの小箱を見つけたカワウソの河内
🦦 河内拾造 ——値札の裏に、拾えるものが落ちていないか

🏗️ 第2章|土地簿価が、昭和のまま止まっている

待伏「待ち伏せ担当の待伏です。含み益の源泉は単純です。簿価が古いだけです」

待伏「いちばん極端な物件を1つ出します」

🧾 第2TOCビル(品川区)の土地 ・面積 … 1,644㎡ ・簿価 … 14百万円 ・簿価単価 … 8,516円/㎡ ・周辺の2026年公示地価 … 129万円〜393万円/㎡ ・乖離 150倍〜460倍

日向「8,516円……坪じゃなくて、㎡ですよね」

待伏「㎡です。昭和期取得の典型例です」

河内「本体のTOCビルも同じ構造です。1970年竣工、星製薬の工場跡地に建てられた延床174,013㎡の巨艦で、土地21,522㎡の簿価は35.07億円——1㎡あたり16.3万円です」

堀田「モート担当だ。西五反田の公示地価は5地点平均で前年比+17.2%だ。駅前商業地は793万円/㎡、準工業地でも129万円/㎡ある」

堀田「TOCビルは大崎広小路至近で、商業地と準工業地の中間の位置づけになる。大規模地の補正を入れても、簿価16.3万円は実質『土地はタダで持っている』状態だ」


🦑 第3章|墨田の検算。「会社開示の1,891億円は、過大ではないのか」

墨田「AIバックチェック担当の墨田です。ここは会社の開示を鵜呑みにできません」

墨田「賃貸等不動産の時価1,891億円は会社が算定したものです。これを独立に検証しないと、含み益1,299億円という数字に足場がありません」

墨田「そこで、有価証券報告書の『主要な設備の状況』から土地面積と簿価を拾い、2026年公示地価で14物件を積み上げ直しました」

面積・金額備考
保有土地面積(14物件・都内13)58,359㎡17,654坪
土地簿価(借地権含む)371.1億円平均 約61万円/㎡
公示地価ベース推定(中立)1,123.7億円土地だけの積み上げ
土地含み益752.6億円1株854円(税引前)

墨田「ここに建物簿価212億円と建設仮勘定32億円を足すと1,367億円です。会社開示の1,891億円との差524億円は、収益還元法で評価される建物の稼働価値と、大規模地・角地などの個別補正に相当します」

墨田「結論として、会社開示の含み益1,299億円は過大とは言えません。土地だけを公示地価で置き換えても、含み益753億円は説明できます」

沼田「つまり、保守的に見ても753億円、会社ベースなら1,299億円ということだな」

夜見「修正NAVを出します」

項目金額1株
賃貸等不動産 時価1,890.8億円2,143円
現金及び預金311.5億円353円
投資有価証券273.6億円310円
その他資産45.9億円52円
△ 負債合計▲175.1億円▲198円
△ 含み益に係る税効果(30.62%)▲397.9億円▲451円
△ 非支配株主持分▲6.3億円▲7円
修正NAV(税引後)1,942.5億円2,202円

墨田「検算します。自己資本1,040.9億円+不動産含み益の税引後901.6億円=1,942.5億円で一致します」

墨田「重要な整理を1つ。投資有価証券の含み益(税引後102億円)は、すでにBPS1,179.94円に反映済みです。BPSに入っていないのは不動産含み益だけなので、二重計上の心配はありません」

📊 株価1,000円の位置 ・修正NAV 2,202円に対して … 45.4%(ディスカウント▲54.6%) ・保守ケース(公示地価の土地のみ)1,772円に対して … 56.4% ・BPS 1,179.94円に対して … 84.8%(PBR0.85倍/修正PBR0.45倍)


💴 第4章|含み益は、本当に現金になるのか

日向「この手の話でいつも思うんですけど、含み益って結局出てこないですよね」

待伏「この会社には、出した実績があります」

🏦 2017年|TOCみなとみらいの売却 ・簿価 … 364億円 ・売却額 … 665億円 ・譲渡益 約300億円

待伏「含み益が絵に描いた餅ではないことを、一度証明しています」

花岡「配当担当の花岡です。それと、含み益は毎年積み上がっています」

📈 会社開示ベースの含み益の推移 ・前期 … 1,265億円 → 当期 … 1,299億円 ・1年で +34.7億円(+2.7%) ・1株あたり年 +39円(税引前)が、持っているだけで増える

守田「リスク管理担当の守田だ。ただし、ここは冷静に線を引く。2017年の売却は9年前の一度きりで、その後は売っていない」

守田「そして中期計画を読むと、いま同社がやろうとしているのは売却ではなく、逆だ」


机に広げた決算資料と電卓を前に、書類を読み比べるフクロウの夜見
🦉 夜見賢三 ——数字は、並べて初めて意味が出る

🚀 第5章|速い話。稼働率65.9%と、営業利益2.8倍計画

待伏「この会社には、資産とは別に短期のドライバーがあります」

待伏「TOCビルは2024年3月に閉館し、同年9月に再開しました。入居率は全社81.7%、TOCビル単体では65.9%です」

日向「まだ戻り切ってないんですね」

待伏「その空室の穴埋めが、そのまま利益になる局面です」

項目FY26/3実績FY27/3予想FY28/3目標FY29/3目標
売上高151.6億円174.0億円193.0億円200.0億円
営業利益24.6億円38.0億円58.0億円70.0億円
経常利益32.0億円46.0億円66.0億円78.0億円
純利益23.2億円31.0億円45.0億円53.0億円
EPS26.3円35.1円51.0円60.1円
ROE2.2%3.0%4.3%5.1%

夜見「営業利益は3年で2.84倍の計画です。2026年5月に、この会社が初めて出した中期計画です」

夜見「そして2027年3月期の第1四半期は、すでに数字が動いています」

⚡ 2027年3月期 第1四半期(2026年8月4日発表) ・売上高 40.43億円(+16.7%) ・営業利益 10.06億円(+139.7%) ・経常利益 13.24億円(+113.9%)/純利益 8.92億円(+115.5%) ・通期予想38.0億円に対し進捗 26.5%

堀田「ボトルネックの解消時期がはっきりしているのが、この話の良いところだ」

🔧 耐震補強工事の進捗 ・2026年3月末 84% → 9月末 97% → 12月末 100%完了予定 ・完了で安全性評価がⅡ→Ⅲへ。テナント誘致の障害が外れる

花岡「先行指標も出ています。長期預り保証金が前期比+12.8億円の72.2億円になりました。テナントが実際に入っている裏付けです」


🌏 第6章|市況は10年に一度の逼迫。ただし割り引いて読む

待伏「追い風の側も数字で置きます」

🏙️ 東京都心5区オフィス市況(2026年7月・三鬼商事) ・空室率 … 1.95%(前年同月3.16%) ・平均賃料 … 23,287円/坪(前年比+11.38%) ・JLL予想 … 2028年末まで空室率0%台、2029年賃料44,000円/坪 ・建築費高騰と人手不足で再開発が後ろ倒し。供給不足が長期化

待伏「空室を抱えている会社が、最も報われる局面です」

墨田「ここは割り引いてください。同社の物件は都心5区の一等地オフィスではありません」

墨田「TOCビルは卸売業のショールーム・常設展示・催事という独自のアセットクラスです。丸の内のAクラスビルとは需要層が重なりません。この賃料上昇率をそのまま享受できるわけではありません」

堀田「ただし、需要層が重ならないことは弱みだけではない。グランドホール5,236㎡を含む展示ホールと会議室8室を持つ都内最大級の常設展示・催事拠点で、ここは一般オフィスと競合していない」

堀田「浅草ROXの4施設8,050㎡も同じだ。2026年公示地価で浅草の商業地は+20%超。インバウンド需要の直撃エリアで、温浴施設とフィットネスを自社運営して集客を内製化している」


会議机を囲む沼田と日向のところへ、テック番長と全世界坊主が割り込んできている場面
🦍 テック番長 + 🧘 全世界坊主 ——今日も、茶々を入れに来た

🦍 乱入|テック番長「19年、何やってたんだよ」

テック番長「よう。いい話ばっかり並べてるところ悪いんだがな」

テック番長「この会社、2007年にTOBが掛かってるよな。ダヴィンチとかいうファンドが1,100円提示した。……いまの株価いくらだ」

日向「1,000円です」

テック番長「19年経って、まだ下だろ。19年だぞ。その間にお前ら、含み益がどうの、NAVがどうのって同じこと言い続けてきたんじゃねえのか」

テック番長「俺の側では19年あればテンバガーが何本も出てる。19年かけて元本割れしてる株を『割安』と呼ぶのは、日本語がおかしい」

日向「……これ、返せないやつでは」

沼田「返せる」

沼田「お前が言ったのは『株価が19年動かなかった』だ。だが中身は動いている」

🔄 この19年で変わったもの ・含み益 … 前期1,265億円 → 当期1,299億円(毎年積み上がっている) ・TOCビル … 2024年3月に閉館 → 同年9月に再開、入居率0%から65.9%へ ・耐震補強 … 2026年12月に100%完了予定 ・中期計画 … 2026年5月、この会社が初めて出した

沼田「19年動かなかったのは株価だ。中身は今年、初めて動き出した」

テック番長「……『初めて』ってのは、裏を返せば18年間やらなかったってことだろ」

沼田「そのとおりだ。だから今日の評価はB+だ。A級にはしない」

テック番長「……ちっ。先に自分で言うのやめろよ」

テック番長「まあいい。俺は『動いてから乗る』が信条だ。で、お前らは『動く前に座る』。今回に限っては、動き始めた瞬間に居合わせてるわけだな」

沼田「居合わせているだけだ。まだ何も起きていない」


🔒 第7章|蓋を、数える

守田「ここからが本題の後半だ。この銘柄の蓋を全部並べる」

🧱 蓋①|ROEが資本コストを大きく下回る ・FY26/3のROE … 2.2% ・中期計画を完全達成してもFY29/3で 5.1% ・修正NAV対比では 2.4% ・会社自身がガバナンス報告書で「直近5期の簿価ベースROICスプレッドはマイナスで推移」と認めている

墨田「この自認は重要です。取締役会で毎月ROIC/WACCとROE/株主資本コストを同業比較で報告していて、そのうえでマイナスだと書いています。問題を認識していないのではなく、認識したうえで解けていません」

🧱 蓋②|中期計画に、還元策が1行もない ・資金の源泉 … 期首現預金311億円 + 税引後・配当後資金収支161億円 + 借入8億円 ・資金の使途 … 新規事業設備投資280億円 + その他設備投資64億円 ・期末現預金 … 311億円 → 120億円 ・自社株買い・特別配当の記載はゼロ。ROE目標も未設定

花岡「配当は年10円据え置きです。利回り1.00%、修正NAV2,202円に対しては0.45%。待つ間の報酬という観点では、当商会が紹介してきた銘柄の中で最も薄い部類です」

沼田「現預金311億円は、株主にではなく不動産と宿泊事業に向かう。2027年3月期1Qで、すでに土地が300億円から333億円へ33億円増えている。投資はもう始まっている」

🧱 蓋③|大谷家52%。少数株主に打つ手がない ・(株)ニュー・オータニ 24.08%(非上場・親会社等) ・有限会社大谷興産 16.56%/(株)オオタニ・ファンド 7.85%/有限会社大谷興産TO 3.46% ・大谷家グループ計 51.95% ・株主提案も委任状争奪も、算術的に通らない ・外国人保有比率は10%未満。アクティビストはまだ入っていない

守田「2007年にダヴィンチが1,100円を提示しても跳ね返された。変化のトリガーは、常に向こう側にある」

🧱 蓋④|流動性が薄い ・出来高 … 1日5万〜12万株、金額で5,000万〜1.2億円程度 ・政策保有12.4%を除けば、真の浮動株は3割強 ・買うのも売るのも時間がかかる。信用取引や短期の損切りルールとは相性が悪い


🤝 第8章|それでも、非公開化の器はすでにある

待伏「蓋④まで並べたところで、同じ構造の裏側を見ます。大谷家52%は、蓋であると同時にオプションでもあります」

待伏「2007年に何が起きたかを、正確に記録しておきます」

時期出来事
2007年5月大谷家側がMBOを開始。買付価格800円、2/3取得目標、総額約431億円
2007年4〜7月ダヴィンチ・アドバイザーズが対抗TOB。当初1,100円、その後さらに引き上げ
結果両方とも不成立。ダヴィンチは45%を集められず、大谷家は買い増しで抗戦
2008〜2017年エフィッシモ・キャピタルが最大16.74%まで買い進む → 2017年に自己株取得へ応募し撤退

堀田「この歴史から取れる結論は2つだ」

堀田「①第三者による買収期待は捨てるべきだ。52%の壁は越えられない。②一方で、大谷家自身は『800円で全部欲しい』と思った実績がある」

夜見「数理だけ置いておきます。残り48%=42.4百万株です」

TOB価格現株価比修正NAV比所要額
1,200円+20%54%508億円
1,400円+40%64%593億円
1,600円+60%73%678億円
1,800円+79%82%763億円
2,202円(NAV満額)+120%100%933億円

夜見「同社の現預金311億円+投資有価証券274億円=585億円と、実質無借金で担保余力の大きい1,891億円の不動産を考えれば、1,600〜1,800円のLBOは財務的に無理がありません」

墨田「ただし、明確に書いておきます。MBOを示唆する開示は一切ありません。これは器と動機と資金が揃っているという状況証拠にすぎず、蓋然性の話です」

墨田「そして価格の主導権は、買う側にあります。『NAVの100%で買ってもらえる』という前提は置くべきではありません」


🎯 第9章|3年後のシナリオ

待伏「2029年3月期を置きます」

シナリオ確率株価株価騰落FY29 NAV/株NAV比
Bear
中計未達・金利上昇
30%800円▲20.0%2,194円36%
Base
中計をほぼ達成
45%1,350円+35.0%2,492円54%
Bull
非公開化 or 大型還元
25%1,800円+80.0%2,728円66%
期待値100%1,298円+29.8%2,461円53%

夜見「3年間の配当30円を加えたトータルリターンは+32.8%、年率+9.9%です。下値200円に対し上値800円で、リスク・リワードはちょうど1対4.0」

墨田「2点、明記します。①期待株価1,298円は各シナリオ株価を確率で加重したもので、配当は別建てです。②いずれのシナリオでも『NAV100%への収れん』は想定していません。Bullでも66%です」

守田「Bearでも800円で止まると置いた根拠を出す」

🛡️ 下値の硬さ ・ネット金融資産 653円/株。投資に回した分は不動産に変わるだけで、価値は消えない ・自己資本比率85〜86%・実質無借金。資本毀損リスクが小さい ・公示地価ベースの土地だけで1,124億円(簿価371億円)。地価が3割下がっても含み益は残る ・過去5期の株価下限は552〜595円。ただしそれは業績が底(FY25/3 純利益17.9億円)で、含み益も今より小さかった局面


🏅 第10章|B+にした理由

沼田「評価をB+に置く。上げた理由と、上げ切らない理由を両方言う」

⬆️ B(フロア)に落とさなかった理由 ・EVが不動産時価の20.0%。ネット金融資産だけで株価の65%を占め、下値の実体が厚い ・公示地価で独立に積み直しても含み益753億円が説明できた。会社開示は過大ではない ・2017年に簿価364億円を665億円で売却した換金の実績がある ・稼働率65.9%の埋め戻しという時間の効くカタリストがあり、1Qで営業利益+139.7%と実際に動いている ・耐震補強2026年12月完了という日付の入ったボトルネック解消

⬇️ B++以上に上げなかった理由 ・ROE2.2%、中計完全達成でも5.1%、修正NAV対比2.4%。資本コストを大きく下回り続ける ・中期計画に還元策が1行もない。現預金311億円は3年で120億円まで設備投資へ ・配当利回り1.00%(修正NAV対比0.45%)。待つ間の報酬がほぼない ・大谷家52%。少数株主に打つ手がなく、トリガーは常に向こう側 ・2007年のTOB価格1,100円を、19年後の今も株価が下回っている。ディスカウントは誤りではなく構造

守田「執行の条件を付ける。株価は5年来レンジ552〜924円を上抜けた直後で、1,000円前後は需給の抵抗帯だ。2026年の年初来は安値795円・高値1,184円。900円割れの押し目は十分あり得る」

守田「出来高は日5,000万〜1.2億円と薄い。『1〜2週間で降りられる量』を上限に、900〜1,050円のレンジで3〜4回に分けて建てる。主力にはできない」

沼田「そして時間軸は3年だ。3年経って入居率も還元方針も動かなければ、機会コストを認めて資金を移す」


🧾 まとめ

📌 テーオーシー(8841)|B+ ・時価総額から現金と有価証券を引いた実質EVは378億円。会社開示の不動産時価1,891億円の20.0% ・土地簿価は昭和のまま。第2TOCビルは8,516円/㎡で、周辺公示地価の150〜460分の1 ・公示地価で独立に積み直しても含み益753億円。会社開示1,299億円は過大ではない ・TOCビル入居率65.9%の埋め戻しで営業利益2.8倍という初の中計。1Qは+139.7% ・ただしROE2.2%、還元策ゼロ、大谷家52%。2007年のTOB価格1,100円を19年後も下回る

💬 沼田より 「この銘柄は、当商会が最も好む形と最も嫌う形が同居している。1,891億円の資産を378億円で買えるという事実は動かない。だが、その資産を株主に渡す仕組みが19年間できていないという事実も、同じくらい動かない。今年になって初めて中計が出て、入居率が戻り始めた。中身が動き出したのは事実だ。ただし『初めて』という言葉は、18年やらなかったという意味でもある。だから座るが、主力にはしない」

日向「……19年待った人は、どう思ってるんでしょうね」

沼田「だから、待てる金額でしか持たない」


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関連:京阪ホールディングス(9045)/中山製鋼所(5408)/シケモク株選手権2026/片倉工業(3001)

※本稿は投資助言ではありません。株価・PBR・PER・配当利回りは2026年9月9日終値1,000円時点のものです。時価総額882億円は自己株式5,631,869株を控除した88,217,483株ベースであり、株探などが表示する発行済93,849,352株ベースの時価総額(938億円)とは一致しません。賃貸等不動産の時価1,891億円は会社が有価証券報告書「賃貸等不動産関係」注記で開示した期末時価です。公示地価ベースの土地時価1,124億円は、有価証券報告書「第3 設備の状況」の土地面積・帳簿価額と2026年地価公示から当商会が独立に推定したものであり、鑑定評価ではありません。設備表の土地簿価合計353.7億円と連結BSの土地・借地権合計371.1億円には差があり、含み益は後者に対して算出しています。実効税率は30.62%で計算していますが、2026年4月開始事業年度からの防衛特別法人税により0.5〜1.0ポイント程度上昇するため、税引後NAVには20〜30円程度の下振れ余地があります。MBO・非公開化に関する記述は状況証拠に基づく蓋然性の議論であり、同社からそれを示唆する開示は一切ありません。3シナリオの確率は当商会の主観であり、実現を保証するものではありません。個別銘柄は分析の対象として記載したものであり、推奨ではありません。投資はご自身の判断と責任でお願いします。

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