🏢 バリュー商会とは

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口座の残高
2026年8月時点
4,308万円
1億
02億
資産推移チャート

📅 画面は2026年8月に撮影

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🧑‍💼 筆者

沼田課長
沼田課長
課長・プレイングマネージャー
野村信用を活用したバリュー株×TOB待ち伏せ戦略。TOBヒット20件超。【目標】4,308万円 → 2億円(2030年)

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コラム|見習いが「逆バリュー投資をやりたい」と言い出した。止める理由を並べたら、そのまま設計図になった【高値圏で少量ずつ売り、下げ3日で降りる/2営業日で+43.5%の第一稀元素/なぜ制度信用ではなく一般信用(無期限)なのか】


🦎 「あの、思いついたことがあるんですけど。バリュー投資って、価値より安いものを買うじゃないですか」

日向「じゃあ、価値より高いものを売るのも、同じことなんじゃないですか」

沼田「……」

日向「名前をつけました。逆バリュー投資です」

守田「やめておけ。買いは投資額がゼロになるのが最大損失だが、売りの損失に上限はない」

日向「……ですよね。すみません」

沼田「いや、待て。謝る前に、事実を一つ言っておく」

沼田「当商会は8月の後半、133枚のうち2枚を売建で持っていた。第一稀元素化学工業(4082)と、さくらインターネット(3778)だ」

日向「えっ」

沼田「——数日持って、8月31日に両方とも返済した。お前の思いつきには、名前がついていなかっただけだ」

沼田「高値圏で建てて、数日持って、降りた。入り口から出口まで一周したから、今日は建て方だけでなく降り方まで話せる。——ただし、褒める話にはならない」


🧑‍💼 第1幕|課長の昔話。ただし数字は出さない

沼田「個人的な話から始める。オーバーバリュエーションの売建は、私は個人の口座で何度もやってきた。回数で言えば、この部屋の誰よりも多い」

沼田「記憶に残っているのはイオンだ。PER200倍付近まで買い上げられた局面があった。当時の値段は、どう計算しても業績で説明がつかなかった」

墨田「AIバックチェック担当の墨田です。課長、そこで一度切ります」

墨田「当商会の年度実績、銘柄別の実現損益を全部確認しました。売建の記録はほとんど残っていません。8267イオンに至っては、一件もありません」

沼田「そうだ。商会としての実績は、ほぼ無い。いま話しているのは、商会の帳簿に載るより前の、私個人の取引だ」

墨田「では、そこは分けて書いてください。『当商会の実績』と『代表個人の経験』は、読む人にとって重みがまったく違います。個人の記憶は検証できませんから、金額も勝率も記事には出せません」

沼田「構わない。今日話したいのは、いくら取れたかではない。『なぜそれが成立するのか』の理屈のほうだ」

墨田「それと、もう一点だけ。『高いPERが数年維持されたうえに、株価がさらに上がり続けた例は日本株では驚くほど少ない』——これは当商会の仮説です。全銘柄を検証したわけではないので、記事には仮説と書きます」


📐 第2幕|「同じこと」は、どこまで同じか

河内「割安発掘担当の河内です。日向さんの直感は、実は正確です」

河内「バリュー投資の本体は『安いものを買うこと』ではありません。価値と価格の乖離を突くことです。乖離が上に出たときに同じことをすれば、それが売建になります」

夜見「財務分析担当の夜見です。ただし、上下は対称ではありません」

⚖️ 行き過ぎの構造は、上下で違う ・下には床がある … NCAV、ネットキャッシュ、解散価値。下がるほど「いくらの資産をいくらで買えるか」は改善する ・上に天井はない … PER50倍が100倍になるのを止める仕組みは、市場の中にない

沼田「だが、その先がある。幅の話ではなく、支えている買い手の話だ」

待伏「待ち伏せ担当の待伏です。株価が期待だけで跳ねている局面で、買っているのは誰かという問いです」

👥 上昇の最中に買っている層 ・モメンタム勢 … 上がっているから買う。下がったら売る ・テーマ勢 … 話題だから買う。話題が移ったら売る ・レバレッジ勢 … 下がれば強制的に売らされる ・数年握れる長期保有層 … この段階では買ってこない。値段が合わないから

待伏「最後の一行が全部です。盛り上がっている最中は、いちばん我慢強い層が買い板にいません」

沼田「つまり買い板は、構造的に『持てない人』で埋まっている。持てない人が持っている株は、いずれ売られる。そのとき受け皿がいない」

日向「……だから『少量なら』なんですね。板が薄い層でできているなら、大量に売ると自分で押し下げてしまう」


砂時計の置かれた机で資料を読みながら考えこむワニの待伏
🐊 待伏静江 ——待つのも、仕事のうち

⏱️ 第3幕|差がつくのは、時間だった

日向「うちが紹介している資産バリュー株って、安いまま何年も動かないじゃないですか。売るほうって、もっと早く答えが出たりしませんか」

沼田「……それが今日いちばん大事な質問だ」

夜見「測ってあります。当商会が紹介した資産バリュー19銘柄の、紹介時から8月31日までの騰落です」

経過日数社数平均騰落
80日以上(5〜6月紹介)7社+3.32%
全体19社+3.30%

夜見「3か月以上経った7社でも、平均+3.32%。PBR0.5倍以下が、いまだに9社あります。安いものが安いまま放置される時間は、年単位です」

待伏「では、売るほうを見てください。第一稀元素の8月です」

📈 4082 第一稀元素化学工業 ・8月25日 終値 2,091円 ・8月27日 終値 3,000円 ——2営業日で +43.5% ・同日の高値3,095円・安値2,600円(1日の値幅495円) ・8月31日 終値 2,658円 ——高値から4営業日で ▲14.1%

待伏「この間、業績予想は一度も変わっていません。今期は経常38.6%減の会社です。値段だけが動きました」

沼田「ここが答えだ。同じ乖離を突くのに、下は年単位、上は週単位で答えが出る」

守田「ただし、速いということは、間違いも速く出るということだ」


🛡️ 第4幕|買いが本命だから、売りを持てる

沼田「この2枚を持てていた理由が、もう一つある」

📊 当商会の建て方(8月31日・返済前の朝) ・保有 133枚のうち、買建・現物が131枚 ・売建は2枚だけ(全体の約1.5%)/レバレッジ 2.06倍

日向「相場が崩れたら、売建2枚が効くってことですか」

守田「額としては効かない。131枚を2枚でヘッジできるわけがない。桁が違う。効くのは額ではなく持ち続けやすさのほうだ」

🧊 なぜ「持ちやすい」のか ・売建が含み損の局面 = 相場が上がっている = 買い131枚が儲かっている ・売建が含み益の局面 = 相場が崩れている = 買い131枚が沈んでいる ・つまり痛みの時期がずれる

守田「単独で空売りだけをやっていると、踏み上げられている最中は口座の中に救いが一つもない。多くの人はそこで投げる。買い方の中の売建なら、その最中も口座全体は増えている。だから耐えられる」

沼田「日向、ここは覚えておけ。この手法が成立する理由の半分は、腕ではない。131枚の買いがあるという構造のほうだ。売建だけを真似しても、同じにはならない」


📋 第5幕|何を売るのか

河内「売る対象は2種類しかありません」

🅰️ A型|EPSが落ちるのに、株価がそれを織り込んでいない 次の決算という答え合わせの期日が決まっている

🅱️ B型|期待は正しいかもしれないが、値段が期待の何年分も先を行っている 答え合わせが何年先か、誰にも分からない

河内「再現性が高いのはA型です。期日があるからです。B型は薄く建てるにとどめます」

🅰️ A型の例|第一稀元素化学工業(4082)

河内「当商会が売建にしたのは、まさにこのA型でした」

🧪 4082 第一稀元素化学工業|8月31日終値 2,658円 ・今期予想EPS 62.1円(前期103.9円、▲40.2%)/今期経常は ▲38.6% ・前期の実績EPSで割れば25.6倍。今期予想で割ると42.8倍 ・減益予想が出ているのに、25日線から+29.65%、200日線から+29.25%上に乖離

河内「A型の見分け方は単純です。『今期の会社予想で割ったPER』と『前期実績で割ったPER』を並べて、開きが大きい会社を探す。株価がまだ前期の数字で語られている間が、対象になります」

沼田「減益が発表済みなのに、株価だけが上を向いている。答え合わせの期日は、次の決算だ」

🅱️ B型の例|さくらインターネット(3778)

河内「PER104.0倍、PBR5.10倍。今期は経常が22倍になる計画で、期待の方向は間違っていない可能性があります。それでも、計画どおり達成してなお104倍です」

夜見「B型は、企業の失敗を待つのではなく株価の疲れを待つ形になります。だから期日が読めません」


🔑 第6幕|どの口座で売るのか

沼田「ここが本題だ。日向の逆バリュー投資は、制度信用では成立しない」

制度信用一般信用(無期限)
返済期限6か月なし
逆日歩発生する。上限なし発生しない
貸株料安い(年1%台)高い(年3〜4%台)

夜見「期日6か月ということは、崩れるまでに2年かかる相手には3回建て直さなければならないということです。しかも建て直す時期はこちらでは選べません。踏み上げられている最中に期日が来れば、いちばん高いところで決済して、いちばん高いところで建て直すことになります」

守田「逆日歩はもっと悪い。空売りが集中して株不足になった銘柄で発生する。つまりバブル銘柄は、逆日歩がいちばん出やすい場所だ」

日向「……いちばん売りたい銘柄で、いちばん費用が読めなくなる」

夜見「一般信用は貸株料が高い代わりに、期日も逆日歩もありません。建玉に対して年4.78%——貸株料3.9%に、配当落調整金を足した水準です。2年持てば9.55%。これが『待つ権利』の値段になります」

沼田「賭けているのは方向であって、時期ではない。だから時期を買う必要がある」

墨田「注記します。貸株料の率、無期限売建の取扱い、対象銘柄は証券会社によって大きく異なります。年3.9%は一般的な水準の一例です」


光る贈り物の箱に手を伸ばす日向を、チェックリストを持った守田がはさみを上げて止めている場面
🦞 守田退三 ——手を伸ばす前に、確認することがあります

🪜 第7幕|入り方と、降り方

入り方|一度に売らない

待伏「当商会は一度に建てません。明確に高いと判断できる位置から、値幅を空けて分割で積みます」

日向「なぜ一度に売らないんですか。高いと分かっているなら」

待伏「高いと分かっていても、すぐ落ちてくる保証がないからです。高すぎる株は、もっと高くなることがあります」

沼田「短期の踏み上げは、覚悟のうえでやる。そのうえで、少しずつ売り上がっていく」

河内「これは当商会がバリュー株でやっていることの、鏡像です。安い株を一度に買わず、下がるたびに段階的に買い下がる——その向きを逆にしただけです」

日向「……買いのほうも、一度には買っていませんもんね」

沼田「同じだ。値段が有利になるたびに、枚数を足す。買いは下がるほど有利になり、売りは上がるほど有利になる。向きが逆なだけで、やっていることは同じだ」

🪜 考え方を数字で示すと(例)

段建値株数累計平均建値
11,000円100株100株1,000円
21,100円100株200株1,050円
31,210円100株300株1,103円
41,331円100株400株1,160円
一度に400株を1,000円で建てた場合4段に分けた場合
1,331円まで踏み上げられたときの含み損132,400円68,300円

待伏「同じ400株、同じ天井でも、含み損はおよそ半分です。踏み上げを『想定外』にしないということです。上がったら負けではなく、上がったら次の段を建てる場面になります」

守田「代償もある。すぐ落ちた場合、1段目の100株しか働かない。生存確率と引き換えに、当たったときの大きさを手放している」

降り方|「登り100日、下げ3日」

沼田「そして、この手法で差がつくのは出口のほうだ」

沼田「8月31日に、2枚とも返済した。約定価格は書かない。だが、どのレンジの中で建てて降りたかは相場の記録として残っている」

銘柄直近高値8月31日終値高値からの下げ
4082 第一稀元素3,095円(8/27)2,658円▲14.1%
3778 さくらインターネット4,350円(8/18)3,915円▲10.0%

沼田「当商会が建てたのは、この高値圏だ。そして8月31日、両方降りた」

夜見「第一稀元素は、8月31日終値でもまだ25日線から+29.65%、200日線から+29.25%上に乖離しています。理屈の上では、まだ高いままです」

日向「じゃあ、なぜ返したんですか」

沼田「値幅が十分に取れたからだ。それ以上の理由はいらない」

待伏「昔から『登り100日、下げ3日』と言います。上げは時間をかけて積み上がるのに、下げは短期間で値幅が出るという意味です。売り方から見れば『待つ時間は長いが、取る時間は短い』ということになります」

🚪 出口の3原則 ・①急落で利益が出ても、追いすぎない … 下げが速いということは、戻るのも速いということ ・②利確も分割する … 入るときに刻んだなら、出るときも刻む ・③「もっと下がるはず」で持ち続けない … それは建てたときの根拠ではなく、含み益への欲

守田「深追いの何が危ないか言っておく。売建のまま踏み上げられて、それまでの含み益を全部吐き出すのは珍しくない。買いと違って、こちらには時間の味方がいない。持っているだけで貸株料が毎日出ていく」

河内「言い換えると、こうです。買いは『安く買って、待つ』で成立します。売りは『高く売って、素早く降りる』でしか成立しません」

🎯 そもそも、これは本命ではない

沼田「最後に、いちばん大事なことを言う。この2枚は、うちの本命ではない」

🎯 本命と、おまけ ・本命は131枚の買い … 資産バリュー、ネットキャッシュ、含み資産。こちらは年単位で待つ ・売建はおまけ … 全体の約1.5%。おまけに時間と神経を使いすぎたら、本末転倒になる

沼田「売りで神経をすり減らして、本命131枚の判断が鈍ったら、差し引きで負けだ。だから欲張らない。値幅が出たら降りる。それだけでいい」

日向「……欲張らなければ、ちゃんと利益は出せる」

沼田「そうだ。下げは速度も値幅も出やすい。全部取ろうとしなければ、取れる」


🚨 第8幕|守田の最終確認

守田「日向。やるなら、これを読んでからにしろ」

🚨 少量ショートのリスク ・損失は理論上、無限 ・PERだけで売ると、資産の下支えを見落とす … 第一稀元素はPBR1.65倍で純資産面でも割高だったが、PER100倍超でもPBR1倍前後の会社は実在する。そこを売ると純資産という床の上で売ることになる ・決算ギャップ … 上方修正が出れば翌朝の寄りで飛ぶ。値幅を空けた設計は機能しない ・取扱いが止まる … 売りたい局面ほど、一般信用の在庫は枯れる

守田「そして最大のリスクは、いま挙げたどれでもない。判断が正しいのに、時期が早すぎることだ」

「買いは家まで、売りは命まで」を、正確に扱う

日向「やっぱり気になるのは、そこなんです。『買いは家まで、売りは命まで』って言うじゃないですか」

沼田「あの格言は本物だ。株価は理論上青天井で、売りの損失に上限はない。これは事実で、否定しない。だが、そこから『だから空売りはやるな』を導くのは、少し雑だ」

⚖️ 格言が想定している人と、していない人 ・想定しているのは「値段を見ずに売った人」 … 上がっているという理由だけで逆張りし、損切りも決めていない ・バリュエーションを読み、明らかに高い位置で、値幅とロスカットを先に決めて建てる人にとって、無限大は理屈の上の話にとどまる

沼田「そして、ここが肝心だ。買いだろうが売りだろうが、エントリーが悪ければ普通に爆損する」

夜見「PER104倍で買った株が10分の1になれば、損失は投資額の90%です。『上限がある』という理屈は、そこでは何の慰めにもなりません」

守田「……その通りだな。損失の大きさを決めるのは方向ではない。値段だ」

沼田「むしろ、株という商品の性質を正確に言うとこうなる」

📐 上に飛びやすい性質と、その高さを保てない性質は、同じ一つのことの裏表 ・投機的な買い需要が爆発すると、株価は価値から大きく上に飛びやすい … 売り方に不利 ・だが、飛んだあとの高さを維持することはかなり難しい … 売り方に有利 ・理由は第2幕のとおり。飛ばした買い手が「持てない人」だから、飛んだ高さを支える人が残らない

沼田「上限がないのは、飛ぶ瞬間の話だ。その高さが3年続くかどうかは、まったく別の問題だ」

守田「補足する。課長が言ったのは『心配しなくていい』ではない。『心配する場所を間違えるな』だ。値幅とロスカットを決めていない人間にとっては、格言のとおり命まで持っていかれる」

📏 建てる前に決めておく3つの数字 ・①最終段まで積んだときの建玉総額 ・②何%踏み上げられたら、含み損がいくらになるか ・③その含み損を何年払い続けられるか

日向「……①と②は、いま計算できます。③が、まだ答えられません」

沼田「なら、まだ建てるな。それが正しい答えだ」


会議机を囲む沼田と日向のところへ、テック番長と全世界坊主が割り込んできている場面
🦍 テック番長 + 🧘 全世界坊主 ——今日も、茶々を入れに来た

🐒 乱入

レバナス小猿「ちょっと待った。おたくらが売ってたその2枚、俺が買ってたやつなんだけど。てか空売りって、上がったら無限に損するんでしょ? しかも貸株料も払う側。資金効率、史上最悪じゃない?」

沼田「小猿、前半は正しい。費用を払いながら、上限のないリスクを取っている。その通りだ」

小猿「えっ、認めるんだ」

守田「認めたうえで、なぜ持てたかを言う。この2枚は、単独では持てない。131枚の買いがあるから、踏み上げられている最中も口座全体は増えている。だから投げずに済む」

小猿「……じゃあ俺が真似したら死ぬってこと?」

守田「レバレッジで成長株を買っている口座に、同じ性質の売建を足したら、痛みの時期が完全に重なる。ヘッジにならないどころか、増幅する」

小猿「……それ、けっこう大事な話じゃん。もっと早く言えよ」

日向「あっ、小猿さんの茶々、そのまま点検リストになりますね」

✅ 小猿の茶々を、質問に変える ・①その売建は、全体の何%か … 1.5%なら実験。30%ならそれは別の戦略で、別の設計が要る ・②費用を年何%払っているか … 年4.78%なら、2年で9.55%を先に負けている ・③残りのポジションと、痛む時期がずれているか … 重なっているなら、それはヘッジではなく増幅だ

小猿「……ぐぬぬ。③、俺の口座で計算したくないやつだ」


📋 まとめ

論点結論
日向の思いつき正しい。バリュー投資の本体は価値と価格の乖離を突くことで、方向は本質ではない
なぜ戻りが速いか上昇の買い板は「持てない人」で構成されている。売られ始めたとき受け皿がいない
時間効率資産バリュー19社は3か月で+3.3%。第一稀元素は2営業日で+43.5%、そこから4営業日で▲14.1%
なぜ持てるのか買い131枚と痛みの時期がずれる。単独の空売りとは別物
どの口座で一般信用(無期限)。制度信用は期日6か月・逆日歩青天井で成立しない。費用は年4.78%
入り方一度に売らない。明確に高い位置から、値幅を空けて分割で。短期の踏み上げは覚悟のうえ。バリュー株の段階買いの鏡像
降り方「登り100日、下げ3日」。急落で利益が出ても追いすぎず、分割で利確
位置づけ買い131枚が本命、売建はおまけ
「売りは命まで」格言は本物。ただし想定しているのは値段を見ずに売った人。損失を決めるのは方向ではなく値段

🧑‍💼 「日向の思いつきは、名前がついていないだけで、すでにやっていたことだった。だが今日、止める理由を並べてみたら、止める理由のほうが設計図になった。上と下は対称ではない。損失に上限がない。費用が出ていく。踏み上げられる。——それを全部認めたうえで、なお成立する条件が3つある。明確に高い位置から少量ずつ売ること。期日のない口座で建てること。そして、買いのポジションを厚く持っていること。3つ目が抜けると、これはただのハイリスクな逆張りになる。返した第一稀元素は、8月31日終値でもまだ25日線から+29%上にいる。理屈ではまだ高い。それでも降りた——値幅が十分に出たからだ。下げは速度も値幅も出やすい。全部取ろうとしなければ、ちゃんと取れる。全部取ろうとした瞬間に、『売りは命まで』のほうが正しくなる。本命は131枚の買いだ。売りはおまけで、おまけは欲張らない」

日向「……はい。まず、いくらまでなら払い続けられるかを、紙に書いてきます」

積立ひつじ「めえ(……ぼくは、売るほうはやりません)」


この連載には続きがあります 逆バリュー投資②|空売り候補のスクリーニング手順 1年で大きく上がった株を1社ずつ調べたら、3割近くが「そもそも空売りできない」銘柄でした。 残った9社を決算で開くと、同じ「高PER」の裏に性質の違う4つの型が並んでいます。


免責事項:本記事は特定銘柄の売買を推奨するものではありません。信用取引の売建は、損失が投資元本を超える可能性があり、理論上の損失に上限がありません。貸株料・配当落調整金・逆日歩などの費用、返済期限、取扱銘柄の有無は証券会社によって異なります。本文中の年3.9%という貸株料は一般的な水準の一例であり、特定の証券会社の条件を検証したものではありません。株価・指標は2026年8月31日終値時点のもので、業績予想は各社の会社予想です。文中の「イオンのPER200倍付近での売建」は当商会代表個人の過去の経験に基づく記述であり、当商会の記録として検証できる取引ではないため、金額・損益・勝率は一切記載していません。第一稀元素化学工業・さくらインターネットの売建2枚は2026年8月31日に返済していますが、約定価格および実現損益は公開していません。本文中の高値・終値は市場の記録であり、当商会の売買価格を示すものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。